アーティスト: Banksy
タイトル: Weston Super Mare
すでにご存知の方もいると思いますが、Weston Super Mare「ウェストン=スーパー=メアー」はイギリスの地名で、バンクシーの出身地でもあるブリストルから、電車で30分くらい行った先にある海沿いの美しい町です。
バンクシーは子供の頃、毎夏、家族と一緒に訪れていたようで、「そこには楽しかった少年時代の思い出がある」と、インタビューの中でも Weston Super Mareに対する思いを語ったことがあります。
その言葉を裏付けるように、バンクシーが本格的にアーティスト活動をスタートさせて数年が経過した2003年、同名のタイトル作品を発表しています。上の画像がそうですが、色違いも存在します。
ですが、得てして、時代の流れは残酷なもので、多くの家族に楽しい思い出を与えてきた Weston Super Mareのリゾートプールもいつしか寂れ、見る影も無いほどに当時の面影は消えてなくなりました。
その現場をBanksyはどうにかしたかったのでしょう。
12年後の 2015年、ウエストン・スーパー・メアーでDismaland(ディズマランド)を開催し、一夏とはいえ、世界中からたくさんの人を呼んでくる事に成功したのです。
期間中、約15万人の人がこの街を訪れ、約35億円の経済効果をもたらしたと言われています。
2015年の夏、僕たちも Dismaland(ディズマランド)を訪れましたが、海沿いの美しい風景と絶妙なフィッシュアンドチップスの美味さに感激したところです。
(※ イギリスのイケてない料理の代表のように思われている節のあるフィッシュアンドチップスですが、お店を選ぶと美味しいですよ。日本のお鮨屋さんと同じです。美味い店もあれば、?なところもある、、それと同じです。)
偶然、滞在したホテルに昔の写真が飾ってありました。
1930年頃のものです。
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1930年頃のプール。ウエストン・スーパー・メアー。
Dismaland(ディズマランド)が開催された場所は、まさしく少年時代の Banksy が思い出を作ったであろうその場所でした。
芋の子を洗うほど、大勢の人で賑わっていた当時。
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バンクシーが家族と訪れていた頃のプール、トロピカーナ。
1980年代の初めにリニューアルされています。
バンクシーは10才くらいかな。
2000年に閉園。長い歴史に幕を閉じました。
夜、2階のBarから見下ろす Dismaland(ディズマランド)。
今、自分の目の前で笑顔を見せている人たち。
バンクシーは、そのたくさんの笑顔を
2階の事務所から眺めていたはずです。
彼の胸に去来するものは何だったのか?
僕も昔のウエストン・スーパー・メアーの
古ぼけた写真を見ながら、
思わず胸が熱くなりました。
Banksy(バンクシー)
「Weston Super Mare」
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http://www.noiseking.com/products/detail20161.html